院長ブログ

2013年9月16日 月曜日

ADHD(注意欠陥・多動性障害)と脳画像について(その2)

いつもお読み頂き、ありがとうございます confident





今回のテーマは、前回のつづきとなります。





ADDっぽい症状ですが、

脳画像で「そうでない」と分かる場合はあるのですか?



についてです new






前回は、典型的なADD(注意欠陥障害)の方の脳画像


についてお話ししました eyeglass




今回も、よくあるケースなのですが




本人が「私ってADDかも」と思っても

脳画像を撮ってみて実は「そうでなかった」場合
 




をご説明しますね。






まず下の脳SPECT像をご覧下さい。

(画像の見方は、前回の解説をご覧下さい)








慢性うつ病をお持ちの方で、




「小学校の担任からも当時、

 『落ち着きが無い』と注意されていました。



 職場でも、よくケアレスミスを注意されます。


 私ってきっとADDだと思います weep




こんな感じの方の

安静時の脳画像(脳SPECT像)です。





確かに、図の楕円で囲まれた部分、つまり



前頭前野(ぜんとうぜんや)の血流低下 down


が見られますね search



(黄色や赤色の合間をぬって、

 あちこちポコポコ緑色に抜けてます。)




ここまでは、典型的なADDの方と同じです。






そして次は、集中課題(15分間)

をやって頂いている時の脳画像です。










はい、そのとおりです。

赤や黄色の部分(血流が豊富な部分)が増えてきてますね。





つまり、


集中時には、ある程度

前頭前野(ぜんとうぜんや)の血流が回復 up



しているという事を意味します。




この方は、


うつ症状が慢性的に続くことで

ADD(不注意)の症状が派生している penguin



ケースです ok

(このパターンも、臨床の現場ではとっても多いですsweat01) 







以上まとめますと、


ADD症状でも、

色んな原因から生じる場合がある flair




ことを知っておいて頂ければと思います good




ではまた、次回をお楽しみに!



投稿者 B-Rain Clinic | 記事URL

2013年9月16日 月曜日

ADHD(注意欠陥・多動性障害)と脳画像について(その1)

いつもお読み頂き、ありがとうございますconfident



今日のテーマは、


注意力が散漫な私は、

ADHD(注意欠陥・多動性障害)でしょうか?

その事について脳画像で測れますか?




についてです new







このご要望は実のところ、

クリニックへのご来院のきっかけとして

めっちゃ多いです cat


(全国津々浦々、かなりの遠方から来られます...。)





それだけ、みなさん「困って」いて

「客観的な判断」を求められている方が多いのですね eye






私の師匠のダニエル・エイメン博士

(米国エイメンクリニックCEO)は、



ADHDと脳画像に関しては、

「お家芸」shine といっても良い位

得意中の得意で



日本でも、そこそこ有名ですね。







おかげで日本では


エイメン博士 = ADHD の専門家


みたいなイメージが定着してますね。




(それはそれで、間違ってませんが

「過食症の脳画像によるタイプ分け」とか、

「うつ病の脳画像によるタイプ分け」とか、

あらゆるジャンルに渡り、クリエイティブなお仕事をされていますヨ search







さて、前置きが長くなりましたが、さっそく



成人のADD(注意欠陥障害)(つまり多動が無いタイプ)の

脳画像(脳SPECT像)をご覧下さい。



(「核種」つまり脳の血流を映し出すために注入される物質は、

 ECDというものを使用しています。)












脳SPECT(スペクト)では、

血流が豊富な部分: 赤(最高)〜黄

血流が少ない部分: 緑〜青(最低)


として見ます。





また、今回お示しする画像は

「矢状断(しじょうだん)」と言いまして

「脳を縦に左右に割ったスライス」の画像です。





安静時ですから、リラックスした状態の

脳を見ています。






図の楕円で囲まれた部分は、

前頭前野(ぜんとうぜんや)にあたり、



ADD(ADHD)の方 は、通常

血流が低下 down

している部分になります。







次に、同じ方ですが


15分間の集中課題をして頂いている時の

脳画像をご覧下さい。







前頭前野の同じ部分が、何と


集中時の方がより血流低下 downdown


していることが、お分かりかと思います flair




つまり


一生懸命頑張ろう、集中しようとすればする程

脳が働かない
 bearing


という特徴があるんです。

(本人になってみないと、この辛さはきっと分からないですね sweat01





以上で気づかれたかも知れませんが




ADD(ADHD)かどうかが微妙な場合

脳画像(脳SPECT像)が、

特に威力を発揮します
 scissors




次のテーマは、


ADDっぽい症状ですが、

脳画像で「そうでない」と分かる場合はあるのですか?



についてお伝えしますね wink




ではまた、お楽しみに!

投稿者 B-Rain Clinic | 記事URL

2013年9月12日 木曜日

ADHD(またはADD)の診断基準(DSM5)の変更点と、治療への影響について 

いつもお読み頂き、ありがとうございます cat




今日のテーマは、





ADHD(またはADD)の診断基準(DSM5)は

どう変わったの?



それによって、治療に影響はありますか?




についてです new












あなたは、



DSM5(ディーエスエム・ファイブ)



って、どこかでお聞きになった事はありますか?






車の名前では、ありませんよ(笑)







この名前、


治療を受ける立場の方にとっては、


全然知らなくても良いのですが sweat01






「先生がどうやってADHD(またはADD)を診断してるか

 その元ネタであり、世界的に使われているモノサシ」




と思って下さい ok

(実際は、「アメリカ精神医学会」という所で作られています)





で、今年5月に改訂(変更)13年ぶりにあったのです eye






ADHD(またはADD)についての診断基準

一部変更がありましたので



以下に簡単にお伝えします。




one 「7才以前から兆候(があった)」→「12才以前から兆候」に変更




これは大きいですね。




「兆候」っていいますと、




例えば成人の方などが、過去を振り返り



「そういう『兆候』があったなあ」


なんて時に使います。




ADHD(動き回りがあるタイプ)なら、

ADHDの方達を見慣れている専門医であれば、




「7才以下にその兆候あり(または過去にあった)」

と言えるかもしれません。





しかし、ADD(注意欠陥障害)と言いまして

「多動がほとんど無いタイプ」の方も多いのです。






この方達の幼稚園時代はどうだったか、

普通の人よりも、注意力が散漫だったか、




なんて事は、分かりっこなかったのです sweat02






今回の改訂で、





多くのADDの方(特に成人になられた人)が、

きっちり診断を受けられる様になっていく 
good



と思います。





two 広汎性発達障害(自閉症など)との合併が認められた




これも大きいですね。





今までは、


「あなたは、明らかにADDの症状を持っているのですが、


 広汎性発達障害がベースにあるので、


 そこからくる症状なんです。だから治しようがないんです。」
gawk



とされてたのが、



広汎性発達障害の方でも、

ADHD(またはADD)になります。

ですから、ADHD(またはADD)の症状を治療していきましょう scissors




という方針になりました。





これも現実的で良かったですね happy01





広汎性発達障害の方でも、



コンサータなどの薬剤などによって、


不注意や落ち着きのなさが改善する方も


数多くいらっしゃいます shine




ので、

この方達が放置されず、治療の恩恵を受けられる


ようになったのは、良いことだと思います。







three ジャンルが「破壊的行動障害」→「神経発達障害」に変更




  破壊的行動障害(Disruptive Behavior Disorder)といいますと、


  たとえば「行為障害」など、かなりの「荒くれ者」で、


  破壊行動に結びつきやすい疾患のジャンルになります。





  神経発達障害(Neurodevelopmental disorder)は、


  自閉症(広汎性発達障害)などと同じ


         脳の神経発達に生まれつき異常がある



  ジャンルです。



  この変更も、納得ですね。






  ADHD(またはADD)は、


  前頭葉の先天的な発達の異常により


  さまざまな症状を引き起こしますので、





  こっちのジャンルの方が、しっくり行きます^^





four 「重症度(症状の重さ)の特定表記」が加わった




具体的には、

ADHD(またはADD)の診断だけでなく、





特定表記として

軽症・中等症・重症、の3つに分けるというものです。





この変更は、大した事ありません。



(と、個人的には思っております。「症状の重さ」は見たら大体わかりますので。。)





実は、DSM5では、



具体的な症状のチェックリスト自体は、


変わってません
 ok






しかしよく見ますと、



「色々な物品をよく失くす」の例として



「ケータイ電話(モバイル)など(をよく失くす)」mobilephonecrying


など、



今風のたとえに一部変わっててオモシロいですね^^






以上、診断基準(DSM5)の変更によって




成人のADD



でお困りの方が、




精神科での治療を

受けられる機会が、世界的(グローバル)に増えそうですね。





ではまたお楽しみに!










投稿者 B-Rain Clinic | 記事URL

2013年9月10日 火曜日

ADHD(またはADD)と、「単なるうっかりさん」との違いは何でしょうか?


いつもお読み頂き、感謝します^^



さて、今日のテーマは


ADHD(注意欠陥・多動性障害)(またはADD:注意欠陥障害)と

「単なるうっかりさん」との違いは何でしょうか?



です new





次の様な対話があります。


・Aさん「うっかりミスが多いのよ」 → Bさん「そんなの私もよ^^,,」



・Cさん「ウチの子は、10分もじっとしてられないし」 → Dさん「それは、ウチの子もそうだよー」



・Eさん「僕って片付けられないし、机が常にぐちゃぐちゃ」 → Fさん「オレも一緒、一緒(笑)」





こんな会話が聞こえてきそうですね ear






厳密に言いますと、



ADHD(注意欠陥・多動性障害)と、


「普通のうっかりさん」との区別は、難しいのです flair







なぜなら、その一つに


診断基準が、


あいまい


だからではないでしょうか。











例えば、

ケアレス(うっかり)ミスが多い


=「その人にとってのケアレス(うっかり)」の範囲があいまい。




(例)いつもテストで100点を取る実力がある人が、


  「毎回テストの時、ケアレス・ミスで99点になっちゃうんだよねsign04


   という場合の、ケアレス(うっかり不注意)は、


   おそらく他の人の基準と違いそうですね。






課題や遊びに対して、集中し続けることがしばしば困難

=「集中し続ける」って、「最後まで」ということ?

  そんな人の方が少数派では?


=「しばしば」って、30%くらいの頻度なのだろうか?

  それとも60%くらい?






など、診断基準に ツッコミ所満載なのです crying






そこで、一番参考になるかな、と思われる

コツをお伝えしますね。






診断基準にもありますが、それは...




2カ所以上の場面(学校、友人関係、家庭、専門家など)で、

指導者(または中心的人物)と

本人(幼児〜思春期の場合は保護者)が

共に困っている、または、問題視している sign01




という事です ok





この基準とて、あいまいですよね sweat01

でも、「あいまい」な中でも、まだマシな基準だと思います。




なぜなら、



「困っている」ということがなければ、

そもそも「障害」とは言わないですし、

治療の対象にならないからなんです search







実際こんな事がありました。





お母様が、息子さんの「注意力不足」を問題視してました。

(課題をほとんど提出できない。授業中ほとんどボッとしてるなど。)




でも、本人は割とケロっとしていて、

しかも、学校の先生も大らかで、「そんなに心配しなくても」といいます。





心配されたお母様が、当人(息子様)を連れてご来院。


主治医としても、色々聞き取りするなかで、


「おそらくADHDが濃厚だろう」

と思いました。





脳SPECT(脳血流画像)を撮った所、

やはりADHDに特徴的な所見でした。





お母様が、問題視 + 主治医も同様の判断


という2カ所での「お困り・問題視」の評価があった訳です。





案の定、脳画像でも、ADHDの特徴を示し、

あくまで参考ですが、裏付けられました。






ここで、

鋭い方はもう気づかれたかと思われますが、





不注意で「困る」というのは、

環境によって変わってくる



という事です。



もっと突っ込んで言いますと、



A環境(例えば、ニューヨーク)で、


「困った事になる」人であっても、





同じ人が、B環境(例えば、アフリカ)に行けば、


「何ら困らず、許容範囲内におさまる」可能性があるのです
 eye




実際、アメリカのADHDの有病率(その病気にかかる人の割合)より、

アフリカでの有病率の方が、大幅に低いのです。





(アフリカは統計的に未発達で、

数字は低く出やすいという事もありますが、

それを差し引いたとしても、結構な差が出ると思います。)





以上、


ADHDと「普通のうっかりさん」を見分けるコツ shine


についてお話しました。




ではまた、お楽しみに!



投稿者 B-Rain Clinic | 記事URL

2013年9月 5日 木曜日

ADHDの補助診断としての、コンピューター・テスト

当院では、


ADHD(注意欠陥・多動性障害)

そしてADD(注意欠陥障害)の方向けに、

大人ももちろん含みます)



コンピューター・テスト shine


を採用しています。




ADHDが疑われる方全員ではありませんが、




診断が微妙で迷ってしまう方を中心に

テストさせて頂いております confident






ノートPC1台を使い、ボタン一つで気軽にできますヨ good




従来のADHDの問診表は、


質問のやりとりの中で、チェックを入れて
いく方式なので、



あいまいな所もありますし、


問診自体に時間もかかったり


情報の抜け・漏れも見られました。





このテストの良いところは、




one 情報量が多い



無反応率(不注意)だけでなく、

反応速度や正確性(処理能力)

誤反応率(衝動性)

反応のばらつき(注意の変動性)



なども、正確に細かく分かります^^






two 客観性がある

コンピューター解析して、数値化しますので、

あいまいな所がなく、明確です。







three 定量化(数値化)できる



以上の3点の特徴があると思ってます flair







もちろん、いいことばかりでなく、

ビジュアル(視覚情報)に偏っている


(つまり、聴覚や言語・運動機能などは考慮していない)


というデメリットもあります。






「ADDかな? ただの不注意なのかな? 

 私って、どっちだろう」
 sad





「治療で私の注意力が

 良くなったのかどうか、客観的に知りたい」
 search





といった方には、有力なツールだと思います。






ちなみに、


脳画像もADHDの方の補助的診断には

有力だと思いますが




これに関しては、次回以降の記事でお伝えします。




ではまた、お楽しみに!











投稿者 B-Rain Clinic | 記事URL

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